「維新」
医療法人 千徳会
理事長 成川 守彦
明けましておめでとうございます。
平成30年の輝かしい新年を皆様と共に恙なく迎えることが出来ましたのも、偏に皆様のご支援ご厚情の賜と、衷心より御礼を申し上げます。
「維新」という言葉は、皆様も馴染みがあると思います。「明治維新」「***維新の会」など。東洋古典の名著『大学』に「周(しゅう)は旧邦(きゅほう)なりといえども、その命(めい)維(こ)れ新たなり」とあり、「周は千年以上も続いた国だが、その生命は清新で古びることがない」という意味であります。
「維」は強調のニュアンスをもった指示代名詞ですが、日本ではこれを生かし
「維新」という言葉を創りました。
伊與田(いよだ)覺(さとる)氏は『己を修め人を治める道』において、「維新は革命とは違う。革命は根本からやりかえること、維新はだんだんに日々変化していくこと。いわば革命は外科手術、維新は内服薬療法で徐々に治していくこと」と説明しています。
『大学』は先の一文のあと、「この故に、君子はその極を用いざる所なし」。即ち、「国を清新にするためにはリーダーが停滞せず、常に最善の道、最上の力を用いなければならない」と言っています。現代の国のリーダーもこの心得を持っていただきたいと思いますが、医療においても、リーダーはこの心得を持たねばならないと思います。
「国や団体・組織を維新し、繁栄向上に導いていくのは大事だが、さらに大事は
自己を維新することだ。」と安岡正篤師は述べています。
新年を迎え、心新たに、
自己を維新する心意気で、日々勉学に励みたいと思います。
「一生勉強 一生青春」 相田みつを
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
引用:致知2017年8月「特集 維新する」